「日常がちょっと違った景色に見えてくる」永山マキ(vo)とイシイタカユキ(g)による音楽ユニット、待望のデビュー・アルバム。

iima 1stアルバム『最終回のうた』
2018年2月2日リリース
収録曲
1.「最終回のうた」
2.「未完成の絵」
3.「線香花火」
4.「蓮根」
5.「おっぱいぺったんこ」
6.「はじめはひとりで座っていた」
7.「おやすみのギター」
iimaからのメッセージ
「最後のリリースから10年、土に埋まって栄養をもらっていました。妊娠、出産、震災、移住、育児…そこで感じたすべてを、この1枚に詰め込みました。
じっくり熟成させて、やっと皆様にお披露目できるのをとても嬉しく思います。
この曲で誰かに寄り添うことができるならばもし私に終わりが来ても後悔しない。そんな気持ちで祈りを込めて大切に大切に育てました。」ー永山マキ
「始まりと終わり、生み出すことと繋ぐこと、デビューアルバムなのに「最終回のうた」。
自分たちの言葉で、音楽で、iimaとして、「いのち」を伝えたたいと思って作ったアルバムです。
そしてこれらの曲の「種」をくれた仲間たちと共に、アルバムを完成できたことがとてもうれしい。ぜひ手に取って聴いていただきたいです。」ーイシイタカユキ

永山マキによるセルフライナーノーツ
1.「最終回のうた」
written by 永山マキ
Arranged by イシイタカユキ
Vocal:永山マキ
A.Guitar&Per:イシイタカユキ
Piano:林 正樹
Chorus:永山マキ、イシイタカユキ、浅羽家の皆様、伊藤家の皆様、 山本家の皆様、オオカミの口ファミリーとその仲間たち、いわいあや、石井うた、石井鈴道
娘が小さいころ、絵本を読んであげると、最後のページで必ず泣いていた。
どうやら物語が終わってしまうのが寂しいらしい。
思い起こせば、私もアニメやドラマの最終回を迎えると寂しい思いをしていた。
でもその先が見れなくなるだけで、物語はまだ続いていく。
そして私のストーリーに最終回がきても、世界はつづく。
どうかしっかり生きて。
2.「未完成の絵」
written by 永山マキ
Arranged by イシイタカユキ
Vocal:永山マキ
E.Guitar,A.Guitar,Mandolin,Perc:イシイタカユキ
Pedal steel:安宅浩司
E.Guitar:清水康弘
Chorus:永山マキ,石井うた
曲をつくるとき、まず伝えたいメッセージをもとに歌詞を考える。
しかし、何も浮かんでこない時もある。
「才能ない…終りかも…」なんて気持ちになるが
そんな時には空に広がる『未完成の絵』を見上げる。
大丈夫、できる。私達も無限に広がる絵の一部。
3.「線香花火」
written by 永山マキ
Vocal:永山マキ
Guitar:イシイタカユキ
みやま市にある筒井時正玩具花火製造所でお話を聞いていたら、
どうしても線香花火の曲が書きたくなった。
静かに花火を見つめる夫婦の絵が浮かんだ。
夫婦とはいえ他人なのだから、考え方が違っていて当然だ。
違うけれど、そばにいて、同じ炎を見続ける。
それが「夫婦」のような気がしたのだ。
4.「蓮根」
written by 永山マキ
Arranged by イシイタカユキ
Vocal:永山マキ
Guitars & all other instruments:イシイタカユキ
Chorus:永山マキ
ある時、私は自分のことを管でしかないと思った。
寂しい、足りない、といつも不足を埋めようとしている。
満足しても、それは一時的に穴を塞いだだけで、またすぐに通り過ぎて行く。
欲望が常にうずまいている。困ったものだ。
でも管なので、何千何億回と、私ではないものを通すことができる。
そして通ったものは無くなったかのように見えるが、自分の中に吸収されている。
それは食べ物だけじゃない。
音楽や本や映画や人がつくった形のないもの、それらは血となり肉となり私を育ててくれる。
5.「おっぱいぺったんこ」
written by 永山マキ
Vocal:永山マキ
Guitar:イシイタカユキ
息子が卒乳した途端、ぱんぱんに張っていたおっぱいがしぼんでいった。
妊娠出産授乳を経て、どれほど母親(私)の身体が惜しみなく子どもに尽くしているのかを目の当たりにした。
人間だけじゃない、動物も植物もみんなそうやってきた。
母親の存在の愛おしさよ。
7.「おやすみのギター」
written by イシイタカユキ
Guitar:イシイタカユキ
ある晩、イシイさんがギターで弾いてた。
光と影が交錯し、明るさと暗さを行ったり来たりする。
一日の終りに聴きたい曲。
iima デビュー・アルバム『最終回のうた』に寄せられたメッセージ
「"ことば”の一語一語すべてが、優しく素直に胸に飛び込んでくる。同じ音楽家として僕は苦しくも、iimaの2人に激しく嫉妬した!そして音楽が持つことのできる力を改めて考えてみる。
林正樹(ピアニスト・作曲家)
細部まで丁寧に紡がれたiimaの音楽に出会えた喜びは、形を変えて別の何かに繋がっていくんだろうな、そんな気がした。一人でも多くの人に、この”うた”が届きますように。」
いま過ごしている時間、子どもの頃の思い出。大切な人のこと、それからお母さんのこと、一度きりのいのち。
コトリンゴ(音楽家)
iimaの音楽は、大切なことをぽこんぽこんと思い出させてくれます。家にいても外で聴いても、気持ち良くこころを解きほぐしてくれる、ずっと大切に聴いていきたい音楽です。とても好きです!」
「2人が織りなすハーモニーは、まるで心の子守唄のよう。
絵本作家 谷口智則
僕自身の張り詰めた心をそっと優しく包んで、心がゆっくり休まりました。
中でも「おっぱいぺったんこ」は擬音語や単純な繰り返しの歌詞の中にも、しっかりしたテーマが感じられて、とても考えさせられる唄。僕の絵本の世界とも通じるものがあり、心に余韻が残ります。」
「太陽のように、あたたかで、強くて、色んな色に輝く曲の数々。 一つ一つ、どの曲にも嘘がなくて心にまっすぐに響いてくる。 ことばが曲に合わせて無理なかたちをとることなく、 またその逆もなく、しっくり言葉が曲と寄り添っていて、 それはマキちゃんがいつも私の作る服をとっても可愛く 着てくれくれているのと似ているように思う。 抜群のセンスと本質をすくい上げる力を持ち合わせた マキちゃんの魔法。」
'sneeuw'デザイナー 雪浦聖子
「普段内向き?に音楽活動をしているので、誰がどんな音楽活動をしているのか、 直接関わらない限りは余り知る機会がありません。「モダーン今夜」のことも当然知らず 突然のようにライブでのコラボが決まり、iimaとの出会ったのが、昨年の秋のことでした。 数曲の共演曲の資料が届き、一聞、「あ、お友達」と思いました。 やりたいことが手に取るようにわかる。そして「自分だったらこうするゾ」みたいな イメージが続々と湧いてきました。勝手に「同調」してしまったワケです。 その時の共演は、その気持ちを裏切らない、初めて出会ったとは思えない濃い「交流」でした。 今、アルバムの音源を聞かせていただきながら、あの時の楽しい思い出を反芻しています。」
ギタリスト 笹子重治
「良い音楽、美しい風景。 すべての生命の起源は、ひどくシンプルなものだと思う。 そして、それらは、いつも静かで、息を潜めている。 心構えがないと見逃してしまう。 マキちゃんの久しぶりのうたを聴きながら、 思ったことだけを書けば、こんな風だ。 出逢えてよかった。 グループ名のiimaもいい。」
鈴木惣一朗( ワールドスタンダード)
「目まぐるしく移り変わる毎日の中で、 日々繰り返される出会いと別れ。 何回も笑って何回も泣いて、 それでも空を見上げれば太陽があるように、 振り返るといつもの仲間がいるように、 大らかでそして力強い音が僕の心を満たしてくれた。」
清川進也 音楽作家
「あの歌は ざわざわと産まれてきた。 永山マキの胸の奥から ざわざわと音をたて そしてするりと。 僕は 何度か その瞬間の 手前あたりに居合わせた。 どう歌うかではなく なにを語るかを大切に奏でられるiimaの音楽。 はじまりはおわりへとむかうが おわりはまたはじまりを産み出す。 その繰り返しの中に 間違いなく僕たちは いま生きていることを iimaはずっと 教えてくれる。」
アートディレクター 伊藤敬生
「涙腺のパッキンが壊れ、涙が溢れ止まりませんでした。「最終回のうた」との出逢いです テレビ九州『きらり九州めぐり逢い』という番組中、 永山さんとイシイさんとお話する機会があり、生歌を拝聴。 永山さんの儚さと力強さをあわせ持つマザーボイス。イシイさんの奏でる温かいメロディ。 2人が紡ぎ出す音に触れた瞬間、 3人の子育て中(5.4.1歳)の自分にとって成長していく子供達、 自分が亡くなった後の子供達、物語は続き「生きて、生きて」のフレーズが胸を震わせました。 2人が紡ぎ出す音に触れてみて下さい。きっと感じます。何か感じます。 いっぱい感じます。触れてみてください、iimaに…」
よしもと新喜劇 石田靖
「iimaの最初のアルバムを聴いた。とうとうマキちゃんが等身大でいられる場所が見つかったのだな、と友人として嬉しくなった。モダーン今夜のマキちゃんはもっとタフな印象だった。実際会ってみると、今も昔も全く変わらないのだけど、音の世界でのマキちゃんは、ソロアルバムでも、一緒にやっていたLYNNでも、もっと気を張っているようだった。この作品の中のマキちゃんは、とても自然体で、彼女の幅を自由に行き来しながら、リラックスして音楽をやっている。それはつまり、一番素直に自由に作れる運命の相方を見つけたということなのだろう。2人のバックグラウンドにはジャズがある。マキちゃんの持っている感覚をタカくんがより具現化する。そのエッセンスはチラリズムの時もあればふんだんに聞かせてくれる時もあるが、そこにiimaという存在に安心して身を委ねているマキちゃんが見える。そして母になったマキちゃんの初めてのアルバム。歌声にまさしく「母性」が加わって、深くてやさしくて心地よい。でも油断して聞いていると「蓮根」でハっとさせられる。母性だけじゃない、エッジーなカッコいいiimaもちゃんと楽しめるアルバム。まだまだ書き足りないけど、長くなっちゃうのでここら辺で…。一度聴いたら必ずもっと聴きたくなると思うので、まずは聞いてみてください。そしてiimaのお二人、子育てしながらの制作お疲れさま!祝!完成!今後とも仲良くしてね☆」
和田純子 (BE THE VOICE)
ムツロマサコさんのイラストと 平野友夏理さんによるデザインの素晴らしいジャケット。写真はいわいあやさん。冊子も題字など沢山の方のご協力をいただき完成しました。是非お手に取ってご覧下さい。


